名もなき介護員
老人保健施設の施設長が、介護の現場で静かに施設の空気を吸い、次々と生まれるストーリー。介護員の直面する現実と悩める人々を描く、フィクション日誌。介護の仕事をする中で、苦労を重ね、たくさんの経験を積んでいく若き介護員たち。現実に直面し、迷いながらも過ぎてゆく日常を切り取った50編の短いフィクション日誌に、著者からの回答として“力強い介護員になる法”と題したアドバイスを添えた。若い介護員たちが今よりタフに、かつもっとうまく生きることができるように、そして「精神的に成長する」ようにとの願いがこもったエール集。
老人保健施設の施設長が「普通に生きる介護員」の日常を映したエピソードを、30編のフィクション日詩に仕立てた。各話に付けられた対話形式のコメントは、迷える介護員たちへの穏やかなアドバイスとなっている。
北岡けんいち…1946年北海道小樽市生まれ。北海道大学医学部卒業。同市で老人保健施設長として勤務中